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2016年7月8日(金)

「不必要で不法な戦争」

平和団体・遺族ら抗議

英 イラク調査報告書

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 【パリ=島崎桂】長年にわたりイラク参戦の違法性を指摘してきた英反戦・平和団体は、明確な違法性を確認しなかったイラク戦争調査報告内容に不満を表明し、英議会前で6日、複数の団体が抗議デモを実施しました。


 デモを呼び掛けた「ストップ戦争連合」は一方、声明で、「報告は、われわれ長年運動を続けてきた者の正しさを示した」と強調し、イラク戦争が「不必要で不法」だったのは明白だと指摘しました。

 戦死した英兵の遺族からも政府への批判が相次いでいます。

 イラク戦争で兄弟を亡くした女性は英スカイニュースに対し、「ブレア氏は世界最悪のテロリストだ」と強く非難。息子を失った別の女性は、「虚偽に基づく派兵で息子は無駄死にした」と語りました。一部の遺族は、ブレア氏を訴追する意向も示しています。

 労働党のコービン現党首は同日、イラク戦争は「軍事的な侵略行為だった」と非難し、英国の外交方針に「国際法と国連の権威の順守」を据えるよう要求。当時のブレア首相が労働党出身であることから、現党首としてブレア労働党政権の「破局的な決断」を謝罪しました。

 キャメロン英首相は、自身も含め、当時開戦に賛成した全議員が「公平な責任」を負うよう要求。一方で、「(軍事)介入が正しい場合もある」「英国は国際舞台で担う役割を放棄しないし、してはならない」と訴えました。

 ブレア氏は6日の声明で「国のために誠意をもって(参戦を)決めた」と改めて主張。併せて、「(判断の)誤りについては全面的に責任を負う」と語りました。

 上院議員や歴史家らで構成する調査委は、ブラウン元英首相が2009年に設置したもの。およそ7年をかけてブレア氏ら関係者約150人の聴取や政府資料の検証にあたりました。発表された報告書は全体で260万語に及び、専用のインターネットサイトに全文(英文)が掲載されています。


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