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2016年7月16日(土)

「リニアで南アルプス壊さないで」

登山者ら集会開く 東京

本村議員あいさつ

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(写真)登山者集会で、リニア計画の問題点を説明する服部隆さん(右端)=14日、東京・台東区

 南アルプスをトンネルで東西に貫くリニア中央新幹線計画に反対する登山者が14日、都内で集会を開き、約140人が参加しました。主催は「リニアで南アルプスを壊さないで」登山者アピール実行委員会。

 南アルプスは、日本の3000メートル峰21座のうち9座があり、予定地の南部は、山脈を横断する林道や電線などの人工物がなく、広範囲に自然が残る希少な地域です。

 登山ガイドの岩崎元郎さんは「山がいいのは何もないから。そこにリニアが通ればがっかりする。ダメなものはダメだと声を上げていこう」と訴えました。

 集会では、▽トンネル掘削による大井川の減水対策がころころ変わる▽残土置き場は土砂崩れなどで下流の住民や生態系へ大きな影響がある▽1日400台のダンプが通る登山口の環境影響評価が都会並みの基準になっている―などの問題が報告されました。静岡のクライマー・服部隆さんは、こうしたずさんな計画を示し、「僕らは山に愛がある。黙ってはいられない」と批判しました。

 同山域の魅力を「(山が)でかい、深い。ヤマトイワナが多い」と語るサバイバル登山家の服部文祥さんは、「リニアは自然や地球を食い物にして豊かさや富を生むもの。南アルプスは壊さないでほしい」と話しました。

 日本共産党の本村伸子衆院議員もあいさつし、「事故時に地下のトンネルからどうやって避難するのか対策を考えていない。命も軽視した計画。許すことはできない」と発言しました。

 実行委員会はリニアに関する工事の即時中止を求める署名運動にも取り組みます。


 南アルプストンネル 山梨県早川町新倉から長野県大鹿村釜沢までの約25キロを貫くリニア中央新幹線のトンネル。南アルプス主脈の塩見岳と荒川三山の間を通り、地表からの最深部は1400メートル。


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