2016年8月22日(月)
沖縄・大浦湾に貴重な貝生息
ゆりあげ貝展示会で人気
新基地建設現場海域で
「これは『ゆりあげ貝ミュージアム』のお守りだよ」。来年3月に開設予定の「ゆりあげ貝ミュージアム森の家」(沖縄県国頭郡本部町伊豆味)でプレイベント「なぎさびらき」(19日〜21日)が開かれ、初めて公開された巨大なトウカムリ貝が人気を集めました。
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「ゆりあげ貝」とは、海の底から潮の流れによって浜辺(なぎさ)に運ばれてくる貝のこと。同ミュージアム副館長の名和純さんによれば、トウカムリ貝は「神の島」と県民が敬う離島の久高島の神事で、台所の神様と祭られている貝です。「深さ30メートル以上の海域に生息しており、もぐっていかなければめったに目にすることができない貴重種」と名和さん。「ゆりあげ貝」として、ほとんど例がないといわれています。
巨大なトウカムリ貝は、日米両政府が、県民の強い反対を無視して工事強行する名護市辺野古の新基地建設現場の対岸、大浦湾の瀬嵩の浜(せだけのはま)で2年前と昨年の7月に見つかりました。
偶然見つけた名和さんは「はじめは岩かなと思ったが、よく見たらトウカムリだった。大浦湾では立ち入り禁止のフロートが敷き詰められて『ゆりあげ貝』もあがらなくなっていただけに驚いた」と目を輝かしました。
同ミュージアムに持ち帰ると子どもたちが顔をよせ、抱きよせるようにしており、いつしか「僕たちのお守り」となっているといいます。
「なぎさびらき」には、県内や本土などから1000種を超える「ゆりあげ貝」が展示されました。
「ゆりあげ貝ミュージアム森の家」の問い合わせはNPO法人うてぃーらみや098(886)5083まで。