2016年9月23日(金)
ヘリパッド 違法工事
沖縄 大量伐採 赤土対策も怠る
市民ら空撮
沖縄県国頭郡東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設と工事用資材の搬入道路の造成工事で樹木の違法な大規模伐採、赤土対策の手抜きなど国の“やりたい放題”の実態がわかりました。その様子がわかる空撮写真を本紙は22日までに入手しました。
(山本眞直)
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建設に反対する市民グループが今月16日から18日にかけて撮影しました。
国頭村安波地区のN1地区の二つのヘリパッドは樹木の伐採がほぼ終わった状態ですが、赤土流出防止柵の設置や裸地の被覆などの措置がされてなく県赤土流出防止条例違反が明らかです。
東村高江地区の通称「N1裏」からH地区を結ぶトラックによる資材搬入道路の造成が、森林管理署との事前協議と異なる大量の樹木を伐採しながら急ピッチで進んでいることがわかります。
搬入道路は、これまで「環境に配慮する」として工事用モノレールの敷設を予定していた通路予定地を9月に入って突然、トラックによる搬入道路に変更。道路幅も沖縄防衛局が県に報告していたのは3メートル幅でしたが、実際には並行して走る旧村道と同じ6メートルに拡大されました。伐採量は事前協議よりも倍増しており違法です。搬入道路は県への説明とは異なるルートのうえ、赤土のまま放置されているのがわかります。
同道路は16日から17日の1日で約200メートル近く木が伐採されているのが確認できます。
沖縄県は21日、安慶田光男副知事が県庁に沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長をよび道路建設が赤土流出防止条例の対象となる可能性があるとして現地調査が終了するまで工事の中断を求めました。沖縄防衛局長は調査を受け入れるとしながらも工事中断について返答しませんでした。