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2016年10月21日(金)

日航 希望者の復職へ指導を

山添拓議員 国の責任追及

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(写真)質問する山添拓議員=20日、参院国交委

 日本共産党の山添拓議員は参院国土交通委員会で初質問に立ち、最高裁が断罪した日本航空の不当労働行為事件を取り上げ、違法行為を生む枠組みをつくった国の責任をただしました。弁護士として労働事件に取り組んできた山添氏。傍聴席には、多くの支援者が駆けつけ、日航不当解雇撤回原告団のメンバーも追及を見守りました。

 不当労働行為は、日航が2010年にパイロットと客室乗務員の解雇を強行する過程で発生。労働組合が労使交渉を求めてストライキ権確立の組合員投票を行っていたことに対し、管財人である旧企業再生支援機構(内閣府所管、政府も出資)の幹部らが「スト権を確立したら、3500億円は出資しない」と恫喝(どうかつ)しました。

 山添氏は、支援機構に、お金を「出す側」と「受け取る側」両方の役割を担わせたことが「今回の不当労働行為を可能にさせた」と指摘。日航にのみ使われた、この利益相反的な枠組みは、国の関与のもとで考案されたとして、「責任をどう考えているのか」とただしました。内閣府の越智隆雄副大臣は「よくなかった」と答弁。石井啓一国交相も「遺憾に思う」と答えざるをえませんでした。

 山添氏は、不当労働行為の末に整理解雇が行われた日航では、深刻な人材流出が起こり、安全性を脅かす事例が発生していることを指摘。復職を希望するすべての者が職場復帰できるよう「労使協議を行うよう国は指導すべきだ」と主張しました。

 傍聴した日航不当解雇撤回原告団の山口宏弥団長は「日航の整理解雇に対する国の責任が改めて明確になった。初質問とは思えない素晴らしい追及だった」と話しました。


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