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2016年10月29日(土)

核兵器禁止条約 国連で交渉へ

決議賛成123、日本は反対

第1委 米国など核保有国に同調

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(写真)核兵器関連の諸決議の採決を行う国連総会第1委員会=27日、ニューヨーク(島田峰隆撮影)

 【ニューヨーク=島田峰隆】国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障問題)は27日、核兵器禁止条約について交渉する国連の会議を来年に招集するとした決議案を、圧倒的な賛成多数で採択しました。日本は唯一の戦争被爆国でありながら、米国など核保有国と歩調を合わせて反対しました。


 採決の結果は、賛成123、反対38、棄権16。核保有国5カ国(米英仏中ロ)のうち、中国は棄権し、他の4カ国は反対しました。韓国、北大西洋条約機構(NATO)諸国などは反対や棄権に回りました。

 決議は今年3回にわたって断続的に開かれた国連作業部会の勧告を受けて、オーストリアが主導しました。同国によると、共同提案国は最終的に57カ国になりました。年内に国連総会の本会議でも賛成多数で採択される見込みで、国際社会は核兵器の禁止へ向けて歴史的な一歩を踏み出しました。

 決議は「核兵器を禁止し、完全廃絶につながるような法的拘束力のある措置」を交渉するために「国連の会議を2017年に招集するよう決定する」とし、すべての国連加盟国に参加を促しています。

 会議は、来年3月27日から31日、6月15日から7月7日の2会期、ニューヨークで開くと明記。国際機関や非政府組織(NGO)など市民社会も参加するとしています。会議は進展状況について第72回国連総会に報告書を提出するとしました。

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 オーストリアの大使は採択後の会見で、「オーストリアだけでなく、努力してきた多くの国々、この過程を何年も支持してきたNGOなど市民社会にとっての成功だ」と歓迎しました。

 また来年招集される会議について、「すべての国に開かれた会議だ。今日の決議に賛同できなかった国も参加することを望む。核保有国も参加して議論するなら歓迎する」と述べました。

 日本の佐野利男軍縮大使は記者団に対し、「実効的な核軍縮は核保有国と非保有国の協力の下で進める必要がある」と述べました。


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