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2016年11月3日(木)

農水相また暴言 野党が辞任迫る

与党拒否、TPPあす採決狙う

衆院特委は流会

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 山本有二農林水産相は1日夜、東京都内で開かれた自民党議員のパーティーであいさつし、自らが先月、環太平洋連携協定(TPP)承認案・関連法案の「強行採決」をけしかける暴言をはいたことについて、「こないだ冗談を言ったら、(閣僚を)首になりそうになった」などと述べました。度重なる暴言に日本共産党など野党側は抗議し、山本農水相の辞任を求めましたが、与党は拒否。4日にも衆院TPP特別委員会での採決を狙っています。


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(写真)野党国対委員長会談。(右から)照屋、穀田、山井、玉城、笠の各氏=2日、国会内

 共産、民進、自由、社民の野党4党は2日午前、国会内で国対委員長会談を開き、山本農水相の2度にわたる暴言は「許し難い」と辞職を求めることで一致。このような状況の下で衆院TPP特別委員会を開き、締めくくり総括質疑を行う条件はないと与党側に申し入れることを確認しました。

 野党側の要求に対して、自民党の竹下亘国対委員長は、同日午後に予定されていた衆院TPP特別委員会での質疑と採決は見送ると伝達。同日の委員会は開会されないまま流会となりました。

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(写真)山本有二農水相

 一方、竹下氏は山本農水相の辞職を拒否。自民党は2日の同特別委の理事会で4日の委員会採決を提案し、塩谷立委員長が4日の委員会開催を職権で決定しました。

 日本共産党の畠山和也議員は「山本農水相の『冗談』発言は国会を冒とくするものだ。大臣の資格に関わるもので辞任に値する」と厳しく抗議。「このような状況の下で採決を強行することなど断じて許されない」と主張しました。

資格・資質に欠ける

山本農水相暴言 穀田氏が批判

 「強行採決」発言は「冗談」だったと言う山本農水相の新たな暴言について、日本共産党の穀田恵二国対委員長は2日の会見で「山本氏自身が最初の暴言を『行政が国会に介入する不適切な発言だった。反省している』と言っていたのは何だったのか。国会と審議を冒とくしている。軽口の形でまたこんな発言していること自体が大臣としての資格と資質に欠けている」と厳しく批判しました。

 また、山本氏が同じあいさつで「JAの方々が大勢いらっしゃるみたいなので、明日でも先生のご紹介で農林省に来ていただければ何かいいことがあるかもしれない」とも語ったことについて、穀田氏は「依然として古い時代の利益誘導型の政治にどっぷり漬かっていることを示すもので、時代錯誤もはなはだしくまったく許されない。二重の意味で大臣に値しない」と強調しました。

 山本氏は1日の発言後、菅義偉官房長官に電話し、「申し訳ない」と陳謝。これに対し、菅氏は「微妙な時期だから気を付けてほしい」と注意しましたが、2日の会見では「(本人は)軽率な発言だと深く反省しており、辞任する話ではない」などとかばいました。

職権開会決定を塩川議員が批判

 衆院議院運営委員会は2日、野党理事が山本農水相の暴言をめぐり抗議するもと、4日の本会議開会を佐藤勉委員長の職権で決めました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は「山本氏の1回目の暴言については、『今後は円満に』という議運委員長の仲裁もあり、その後、TPP特別委員会の審議が進められてきた。今回の再度の暴言はそうした審議を壊すものだ」と批判しました。

 これを受けて佐藤委員長は、「11月4日までまだ2日ある。議長、副議長と相談の上、いろいろなことを進める。私も努力したい」と応じました。


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