議運委員長が衆院本会議職権決定

４野党が開会やめよと抗議

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（写真）衆議院議長に申し入れする野党国対委員長。右から玉城、照屋、穀田、山井の各氏＝９日、国会内

　衆院議院運営委員会の佐藤勉委員長は９日の理事会で、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）承認案と関連法案を採決する衆院本会議を１０日に開くことを委員長職権で決めました。

　日本共産党の塩川鉄也議員と民進党の泉健太議員は「強行採決するかどうかは、佐藤（議運）委員長が決める」などと述べた山本有二農水相の暴言通りに本会議の強行を決めたことは許されないと厳しく抗議。佐藤議運委員長は「会期の中でおさめていく必要がある。じくじたる思いだが、明日、本会議をやらせていただきたい」と述べました。

　日本共産党、民進党、自由党、社民党の野党４党の国対委員長は、議運委員会の決定に抗議し、大島理森衆院議長に１０日の本会議を開会すべきでないと申し入れました。大島議長は「野党の申し入れをうけ、昨日、本会議でＴＰＰの採決日程を延期し、与野党の協議を見守った。一定のところでやらざるをえない」と述べました。

　日本共産党の穀田恵二国対委員長は、「ことの発端は、山本農水相の『強行採決』をめぐる暴言にある。結果として、その暴言通りのことが運ぶことを議長、議運委員長が認めたことになる」と指摘。ＴＰＰ特での強行採決に対して大島議長が「決して平穏な状況のもとでの採決ではない」と言明し、佐藤議運委員長も「さらに混乱を招き、責任を感じている」と述べていたことをあげ、「大島議長、佐藤議運委員長が自らの言動に責任をもって、明日の採決はやめるべきだ」と強調しました。