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2016年11月11日(金)

「パリ協定」と整合性ない

辰巳議員 JOGMEC法改定案批判

参院経産委

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=10日、参院経産委

 参院経済産業委員会は10日、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)法改定案を自民、民進、公明、維新の賛成で可決しました。日本共産党は反対しました。採決に先立ち日本共産党の辰巳孝太郎議員が質問と討論に立ちました。

 同法案は、日本企業による石油などの探鉱を支援するため、JOGMECによるリスクマネーの供給対象を拡大するものです。

 辰巳氏は、地球温暖化防止が人類的課題となるなか、世界では化石燃料資源から投資を引き揚げる「ダイベストメント」が注目を集めていると指摘。「パリ協定」が掲げる気温上昇2度未満の達成には、現在企業が保有している化石燃料の8割は燃やすことができないと英国のシンクタンクが分析していることなどを紹介しました。

 世耕弘成経産相はあくまで化石燃料に固執する姿勢を示しました。

 辰巳氏は、誤りの大本には原発と石炭火発を「ベースロード電源」と位置づけ、その輸出や開発を成長戦略の柱とする安倍政権の「エネルギー基本計画」があると指摘。温室効果ガスを大量に排出する石炭火発の規制に世界が進むなか、安倍首相が石炭のなかでも低品位の褐炭を有望資源と位置づけていることを示し、「『パリ協定』と整合性はとれない。世界から逆行している」と批判しました。

 辰巳氏は討論で、(1)温暖化防止と整合性のとれた資源確保という視点の欠落(2)1・3兆円の大穴をあけた石油公団の二の舞いになる危険性が高い(3)日本国民への安定したエネルギー供給につながる担保がなく、多国籍企業の投資リスクを国民に肩代わりさせ、資源開発の成果を独占させることになる―と訴えました。


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