2016年12月10日(土)
外国人技能実習生
失踪者、建設業が最多
本村氏要求で判明
相次ぐ外国人技能実習生の失踪問題で、職種別の失踪者数が法務省の調査でこのほど初めて明らかになりました。全労連、愛労連の要請(7月)に同席した日本共産党の本村伸子衆院議員の求めに応じた同省が9月から集計を始めました。
9〜10月の失踪者数は953人。最多は建設関係の292人、次いで農業関係195人、機械・金属関係101人、繊維・衣服関係84人、食料製造関係83人となっています。
日本の技術の海外移転を名目とする技能実習制度ですが、低賃金や長時間労働、暴行などの違法行為がまん延。2011年から今年9月までに2万人以上が失踪しています。
実習生の支援に取り組む愛労連の榑松佐一議長は「法務省はこれまで職種別の数を明らかにしてきませんでした。今回の調査で、実習生全体では15%程度にすぎない建設関係の割合が、失踪者では30%と倍になっており、建設業に大きな問題があることが分かりました」と述べ、さらなる調査の足がかりになると評価しました。