2016年12月17日(土)
新運賃案の撤回求める
山添氏 東京のタクシー 苦境に
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日本共産党の山添拓議員は12日の参院消費者問題特別委員会で、東京23区と武蔵野・三鷹地域のタクシー運賃について、現在検討されている組み替え案について質問しました。
初乗り運賃は現在2キロ730円ですが、組み替え案では1キロ410円に引き下げられます。一方で、加算距離が短縮され、中長距離では値上げとなる仕組みです。
山添氏の質問に国交省の堀家久靖大臣官房審議官は「6・5キロ以上は引き上げになる」と認めました。
山添氏は、国交省が行った実証実験では、タクシー事業者がどの程度減収になるのか検証しておらず、自交総連の試算ではタクシー労働者が軒並み減収となると指摘。値下げを伴う組み替えが過当競争を招き、労働環境の悪化が懸念されることを強調しました。
国交省の根本幸典政務官は、労働環境をどう維持するかとの問いに、新運賃実施後に必要な検証を行う、と述べるにとどまり、山添議員は新運賃案の撤回を求めました。
松本純消費者相は「運賃組み替えについては、消費者委員会からサービスの質低下、タクシー運転者の労働環境が悪化することがないよう、継続的に事業者を監修し、対策を行うように意見がされている。国交省にも適切な対応をお願いしたい」と答弁しました。