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2017年1月4日(水)

海上に100隻の船集う

「開門判決守れ」コール

長崎・諫早 市民と漁業者

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(写真)海上と陸側から拳を突き上げ、「宝の海を返せ」とコールする人たち=3日、長崎県諫早市

 国営諫早(いさはや)湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門閉め切り後、深刻な漁業不振に陥っている有明海沿岸4県(佐賀、長崎、福岡、熊本)の漁業者有志が3日、同市沖に約100隻の漁船を出し、開門による有明海の再生を求めて海上デモに取り組みました。

 漁業者らの提起した「よみがえれ! 有明訴訟」で開門を命じる福岡高裁判決(2010年)が確定したにもかかわらず、あくまで開門義務に背き続ける国は昨年末、開門しない代わりに有明海の漁場改善のため100億円をあてる「有明海振興基金」案を裁判所に提出。10年以上前から数百億円を投じても効果の出ない漁場改善策の1回限りの焼き直しで漁業者の分断を狙おうとする国に対し、結集した300人以上の漁業者が船上から堤防に向かって「農林水産省は開門判決を守れ」「宝の海を返せ」「100億で漁民をだますな」など怒りのシュプレヒコールを上げました。

 参加したノリ漁師の男性(60)=福岡県大牟田市=は「開門しないで、いくら金を投じても海がいっちょん(全く)再生しとらんのを私たちは分かっています。開門しか再生の道はない。福岡など3県の漁業団体は圧力に屈して基金案をのもうとしているが、漁民にとっては絶対に認められない」と話していました。

 海上デモに合わせ、漁業者のたたかいを支援する佐賀、長崎両県の市民約30人が激励に駆けつけ、堤防の上で一緒にコール。日本共産党の近藤いちう衆院長崎2区予定候補、武藤明美佐賀県議も参加し、熱い声援を送りました。


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