2017年2月22日(水)
製薬会社優遇を批判
宮本議員、研究開発減税撤回を
衆院財金委
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日本共産党の宮本徹議員は21日の衆院財務金融委員会で、今年度で適用期限をむかえる研究開発減税の「高水準型」(試験研究費の対売り上げ比率が10%を超えた場合の控除制度)の延長についてただしました。
政府税調の原則では、「利用実態が特定の企業に集中している政策税制は(中略)廃止を含めた抜本的な見直しを行う」となっています。一方、「高水準型」の減税額の9割以上を上位10社が毎年占めています。
宮本氏は、政府税調の基準も無視して延長するなどもってのほかだと批判。星野次彦主税局長は、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会などから恒久化・延長の要望がでていると明らかにしました。
宮本氏は、今回の税制改正案で、製薬業界など「高水準型」を使う百数十社だけが法人税額の最大4割引きの優遇が続くと指摘。内部留保等を積み増し、他産業に比べて利益率も高い製薬企業が同税制による優遇を受けていることをあげ、「一体なぜ優遇税制を残さねばならないのか大変疑問だ」と述べました。
麻生太郎副総理兼財務相は「内部留保もしっかり活用してもらう」と答えつつも、研究開発減税については「大企業優遇ではない」と強弁しました。
宮本氏は、製薬業界が年間約9000万円も自民党に献金し、日本製薬団体連合会や日本製薬工業協会代表らの企業が同税制による上位減税企業に入っていることなどに触れ、「政界と製薬業界のおカネを通じた関係があるのではないか、と国民が疑念をもって当然だ」と批判し、同税制の延長を撤回すべきだと主張しました。