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2017年3月10日(金)

農水相 問答配布を否定せず

紙議員 諫早湾開門で追及

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(写真)質問する紙智子議員=9日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は9日の参院農林水産委員会で、国営諫早湾干拓事業(長崎県)をめぐり、漁業再生に必要な開門の実施義務を負う農水省が、開門しない前提で漁業者を「説得」する「想定問答」を作成し、地元の漁業団体幹部に配っていたとの報道(8日付「朝日」)についてただしました。

 紙氏が問答作成・配布の有無をただすと、山本有二農水相は、開門をめぐる長崎地裁での「和解協議」を理由に「お答えしがたい」として、否定しませんでした。

 さらに紙氏は、「(長崎地裁の)係争の当事者ではない漁協幹部に想定問答を組合員への説明に使ってほしいと農水省が渡したと報道されている」と追及。山本氏は「コメントを差し控える」と再び答弁を避けました。

 紙氏は、国に開門を命じた福岡高裁確定判決(2010年12月)を挙げ、「国は履行義務を負っている。それなのに“開門しない案”で想定問答を作成したとされている」と批判。「農水省自身がこの問題の混乱の原因を作りだした当事者だ。その自覚も責任もない発言は本当に納得できないし、驚きだ。農水省の行為は極めて重大で公平性を損なうものだ」と述べ、想定問答の提出を要求しました。

 また同日の参院法務委員会でも、仁比聡平議員が、徹底して明らかにするべきだとして問答の提出を求めました。


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