2017年3月14日(火)
下請け取引改善迫る
衆院委 真島氏に経産相「重要」
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日本共産党の真島省三議員は10日の衆院経済産業委員会で、アベノミクスの好循環が「着実に回り始めている」との政府の認識と中小・小規模事業者の実態は懸け離れていると批判し、大企業と中小企業の賃金格差や、重層下請け取引で横行する下請けいじめの実態を示し、価格決定権などにかかわる取引条件の改善を求めました。
真島氏は、「取引の末端ほど価格決定権はなく、厳しい単価や納期でも受けざるをえない」との中小事業者の声を紹介し、「中小企業は単価や納期が厳しい中、雇用を支え賃上げに努力する一方、大企業は労働分配率を大きく低下させてきた」と指摘。「増え続ける内部留保の一部を使えば大幅な賃上げは可能」と指摘しました。
世耕弘成経産相は「下請け取引を改善し、従業員の賃上げにつなげることは重要だ」と答弁。しかし、改善を徹底するために2017年度に向けて増員される「下請代金検査官」は、公正取引委員会の5人増だけです。真島氏は、下請け2法を運用改善・強化したことは一歩前進だが、不公正取引の根絶のためには専任検査官の抜本的な増員が不可欠だと強調しました。