2017年4月12日(水)
マルチ商法大手と会食
大門氏 加藤大臣を批判
参院財金委
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日本共産党の大門実紀史議員は11日の参院財政金融委員会で、マルチ商法大手「ジャパンライフ」(東京都千代田区、山口隆祥会長)が、実際の商品取引をともなわない「ペーパー商法」で高齢者をあざむいてきた手口を明らかにするとともに、「広告塔」の役割を果たす現職閣僚と同社との関係についてただしました。
ジャパンライフは、とくに高齢女性を対象に磁石がついたベストやネックレスなどの「健康用品」を数十万円から数百万円で販売。実際には存在しない商品を第三者に貸す「レンタルオーナー」になると、年6%の利益が得られるなどと語り契約を拡大してきました。消費者庁は同社に対し、現物のない「ぺーパー商法」であることなどを理由に、2016年12月と17年3月に計1年間の一部業務停止命令を出しています。
大門氏は、同社が「減価償却で10年間は無税」などと宣伝して勧誘していることを指摘。「実際に実物のレンタルが行われないペーパー取引で減価償却費は認めるのか」と質問しました。
国税庁の飯塚厚次長は、「現物がなければ減価償却費を計上することはできない」と答弁しました。
大門氏は、ジャパンライフが1回目の業務停止処分を受けたあとの17年1月に、「加藤(勝信・働き方改革担当)大臣と山口会長が会食し、『ジャパンライフの取り組みを非常に高く評価していただいた』と宣伝するチラシを会員に配布し、顧客のつなぎとめに利用していた」と指摘、現職大臣が業務停止命令を受けたマルチ企業の「広告塔」になっていると批判しました。
大門氏が「こういう悪徳商法がいまも行われていることをどう思うか」と質問したのに対し、麻生太郎財務相は、「山口さんはマルチ(商法)が始まったころからの有名人だ。だます手口は明らか、厳正に対処すべき」だと応じました。