2017年4月29日(土)
生息地域保護して
種の保存法 希少種指定増を
塩川氏
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日本共産党の塩川鉄也議員は21日の衆院環境委員会で、絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)の改定案について、多様性の保全のためには、生息地域を保護すべきだと訴えました。
国内では208種が、同法に基づく国内希少野生動植物種(希少種)に指定ずみです。塩川氏は「レッドデータブックの絶滅危惧種数3600種と比べて、種の保存法による希少種の指定が少ないのはなぜか」と質問。環境省は「指定のためのデータをそろえるのに時間がかかる」として、人員不足が原因だと認めました。
塩川氏は、現在、国指定の生息地等保護区は9カ所しかないと指摘し、希少種の保護のためには、希少種の指定を増やすと同時に、生息地保護なしには成り立たないと主張。山本公一環境相は、「必要な人員と予算の確保に力を入れていきたい」と答弁しました。
塩川氏は、非政府組織(NGO)からの要望で改定案に盛り込まれた希少種の指定に関する科学委員会の法定化と、国民の意見を反映する「提案募集制度」の創設に触れ、「これらの制度をさらに拡充し、生物の多様性の保護を進めるべきだ」と強調しました。