2017年5月6日(土)
危惧種指定 環境省で
塩川氏 参考人「リスト科学的に」
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衆院環境委員会は4月25日、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)改定案の参考人質疑を行い、日本共産党の塩川鉄也議員は海洋生物版レッドリスト作成への水産庁の関与について「本来、環境省が一本で対応すべきではないか」と質問しました。
大阪府立大学の石井実理事・副学長は「水産庁は水産資源が重要なので科学的にできるか難しいかもしれない。環境省側で海洋生物について科学的に指定するのが望ましい」と指摘。日本自然保護協会の辻村千尋保護室長も「環境省が水産庁からデータ提供を受け科学的にリストをつくるべきだ」と主張しました。
辻村氏は、改定案に希少種指定に関する科学委員会の法定化や国民からの提案募集制度が盛り込まれていることを評価しつつ、「国内では絶滅危惧種に指定される種が増加し続けている。改定案でこの危機的状況を脱することができるとは思えない。保護のための予算や人員の拡充が必要だ」と訴えました。