2017年5月12日(金)
イノシシ人身被害 把握を
衆院環境委 塩川氏が対応ただす
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日本共産党の塩川鉄也議員は9日の衆院環境委員会で、全国で発生しているイノシシによる人身被害を取り上げ、政府の対応をただしました。
環境省の調査では、イノシシの推定個体数は約88万頭で、生息範囲は過去36年間に1・7倍に広がり、市街地への出没が大きな問題となっています。
塩川氏は、埼玉県神川町で3人がイノシシに襲われ重傷を負い、群馬県桐生市では男性が死亡した事例があると指摘し、「イノシシによる人身被害数を集計しているか」と質問。環境省は「把握していない」と答弁しました。
塩川氏は、環境省がクマによる人身被害については全国的な状況を把握し、対応マニュアルも作成しながら、イノシシによる人身被害については「軽く見ていると思われても仕方がない」と批判。イノシシについても人身被害状況を把握し対応マニュアルも作成するよう要求しました。
山本公一環境相は、「まずは都道府県における把握状況を確認し、検討をしていきたい」と答弁。対応マニュアルについては「人身被害という観点から見てこなかった。現状を踏まえて、考えていく」と述べました。
塩川氏は鳥獣保護管理を進めるために、自治体での専門職員配置や、そのための財政支援も求めました。