2017年5月24日(水)
労働法の適用拡大を
吉良氏 フリーランス保護要求
参院決算委
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日本共産党の吉良よし子議員は22日、参院決算委員会で、政府の「働き方改革実行計画」でも言及されているフリーランスという働き方を取り上げ、すべての働く人の権利を保障する制度への見直しを迫りました。
吉良氏は、フリーランスは労働者ではなく「個人事業主」とされ、8時間労働の原則や残業規制、最低賃金など労働規制が適用されていないと指摘。独自の調査でも、長時間労働が常態化し、最低賃金を下回る事例があると告発しました。
吉良氏がこのような働き方を拡大していくのかと質問したのに対し、松村祥史経産副大臣は「企業にフリーランスの活用を促していく」と答弁しました。
吉良氏は、ネットを介した在宅ワークなどが増えること自体は否定しないが、働き手の保護が必要だとし、「定期的に報酬を受け取っている時点で、その働き手は個人事業主というより労働者といえるのではないか」と指摘。塩崎恭久厚生労働相は「実態を踏まえて総合的に判断する」と答えるにとどまりました。
吉良氏は、国際労働者機関(ILO)が2006年に、労働者性を判断する基準に一つでも該当すれば労働者として労働法を適用すべきだと勧告していることを示し、「勧告を踏まえて、労働者性を『総合的に』判断するとした1985年の厚労省の判断基準を見直し、対象を拡大すべきだ」と求めました。