2017年6月21日(水)
被爆者の願い 世界に伝えたい
被団協・原水協代表 中満軍縮上級代表と懇談
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【ニューヨーク=遠藤誠二】核兵器禁止条約の国連交渉会議が行われているニューヨークを訪問中の日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)と原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の代表は19日、国連本部で、中満泉(なかみついずみ)軍縮問題担当上級代表(事務次長)と懇談しました。
中満氏の上級代表就任(5月1日)後、日本被団協、日本原水協との懇談は初めて。日本被団協から箕牧智之(みまきとしゆき)代表理事、和田征子(まさこ)事務局次長が、日本原水協から高草木博代表理事、土田弥生事務局次長が出席。一行は、長年、被爆者と原水爆禁止運動を支援し続けてくれたことに感謝を表明し、核兵器禁止条約実現のため国連がその役割を果たしていることに敬意を表しました。
また、被爆者と日本の原水爆禁止運動は、核兵器の全面禁止・廃絶で行動し続けてきたことを紹介し、今回の歴史的な会議開催に励まされていると伝えました。そのうえで、同条約が7月7日の交渉会議最終日に採択されることへ期待を寄せました。
代表団は、禁止条約が実現した場合、新たな状況のもと原水爆禁止世界大会が8月に開かれるので、「この条約から廃絶へと大きく前進させるため、大会を世論動員の契機にしたい」と伝え、あらためて参加を要請しました。
中満上級代表は、「日本人として、被爆者の声、願いを世界に伝える橋渡し役を担いたい」とこたえました。また、日本での平和・反核運動が若い人たちにも広がってほしいと語りました。熊本県出身で、小学生のとき、長崎の原爆資料館を訪れたことも紹介しました。