2017年6月29日(木)
加計学園、パー券購入か
下村元文科相 収支記載なし
『文春』報道
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自民党の下村博文元文科相(同党東京都連会長)を支援する政治団体「博友会」が、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)から2013、14年にそれぞれ100万円のパーティー券購入を受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがあることが分かりました。29日発売の『週刊文春』が報じました。
同誌は博友会のパーティー入金状況が分かる下村事務所の内部文書を入手。これによると13、14年にそれぞれ100万円ずつ加計学園が購入。他方、博友会の政治資金収支報告書には、加計学園による購入が記載されていません。
政治資金規正法は20万円を超えるパーティー券の支払いをしたものの氏名や金額などを、収支報告書に記載するよう定めています。違反した場合は、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金に問われます。
下村氏は安倍晋三首相の側近。第2次安倍政権では、12年12月26日から15年10月7日まで文科相でした。100万円のパーティー券購入を受けたとされる時期はいずれも文科相のときです。15年6月には愛媛県今治市が国家戦略特区で獣医学部新設を申請。同月末には下村氏も合意したうえで、獣医学部新設の検討が閣議決定されています。
また下村氏の妻は、加計学園系列の学校法人のチラシに「最高の教育環境を与え続けています」とコメントを寄せています。
博友会は、下村氏を支援する塾や民間教育団体などの関係者で組織する政治団体。毎年、大規模な政治資金パーティーを開催しています。
加計学園は私学助成金をうけています。パーティー券購入が事実なら、現職の文科相に税金が還流した形です。本紙は、下村事務所に事実関係を質問しましたが、28日午後7時までに返事はありませんでした。加計学園は「誌面をみていないのでわからないが、一般的には加計学園として購入することはない」としています。