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2017年8月25日(金)

日本政府こそ「対話による解決」に力つくせ

北朝鮮 核・ミサイル問題 志位委員長が記者会見

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(写真)記者会見する志位和夫委員長=24日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は24日、国会内で記者会見し、北朝鮮の核・ミサイル問題について次のように話しました。

 一、北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐる米朝間の緊張が、軍事衝突をはらむ新たな段階に深刻化するもとで、日本共産党は、8月12日、米朝両国に対して強く自制を求めるとともに、危機打開のために無条件で直接対話に踏み出すことを呼びかける「声明」を発表し、米朝両国、関係国、国連事務総長に送付・伝達してきました。

 米国については大使館に「声明」を届け、大使館側は「声明の送付に感謝する」と述べ、「本国に伝える」と約束しました。北朝鮮については、ニューヨークの国連代表部に「声明」を届けました。韓国については、日韓・韓日議連合同幹事会で訪韓した穀田恵二・笠井亮両議員が、李洛淵(イナギョン)首相と懇談したさいに「声明」を手渡し、説明しました。李首相からは「とても大事な提起だ」という発言がありました。

 一、「声明」発表後、なお危険をはらみつつも、注目すべき動きが起こっています。

 米国のマティス国防長官とティラーソン国務長官が、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの共同寄稿(14日付)で、これ以上の核実験やミサイル発射などの挑発行為を停止することを条件に、「米国は北朝鮮と交渉する意思がある」と表明しました。米国政府は、これまでは北朝鮮が「非核化の意思と行動を示すこと」を対話の条件にしていましたが、そのハードルを大幅に下げ、「これ以上の軍事挑発を停止すること」を条件としました。ティラーソン国務長官は、22日の会見でも、この立場を繰り返し強調しています。これは合理的な態度だと思います。

 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が、15日の光復節の演説のなかで、対話による解決を呼びかけ、「北朝鮮が追加的な核とミサイル挑発を中断してこそ、対話の条件が整えられる」と強調しました。追加的な軍事挑発を停止すれば、対話の環境がつくられるという点で、米韓が足並みをそろえたことは重要です。

 さらに、ロシア、中国も、対話による解決を呼びかけています。

 おびただしい犠牲をもたらす軍事衝突は絶対に回避しなければなりません。

 米朝が危機打開のために無条件で直接対話に踏み出すことを、重ねて強く求めたいと思います。

 一、対話による解決を模索する国際的動きの中で、日本政府の異質な態度が際立っています。

 菅義偉官房長官は、15日の記者会見で、「対話のための対話は意味がない」と対話を否定する発言を行いました。

 河野太郎外務大臣は、22日のインタビューで、「非核化に向けた、明白な意思と行動を北朝鮮が出すまでは、圧力のときだ」と述べ、「非核化の意思と行動」をあらためて対話のハードルに持ち出しました。これも事実上の対話否定論です。

 米国政府が「対話の用意がある」と表明し、対話のハードルを「非核化の意思と行動」から、「これ以上の軍事挑発の停止」に引き下げて、外交的解決を模索している。韓国もロシアも中国も「対話による解決」を呼びかけている。そういうときに、日本政府だけが対話を否定して一体どうするのか、と厳しく問われなければならないと思います。

 こうした態度をあらため、日本政府こそ「対話による解決」を主張し、それが実るように行動すべきだと、強く求めたいと思います。


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