2017年8月27日(日)
築地市場の行方は…
知事の情報公開後退を批判
女将さん「最後まで頑張る」
東京でシンポ
小池百合子都知事のもとでの築地市場の行方を考えようと26日、市民団体が東京都内でシンポジウムを開きました。主催は、「築地市場を次世代に引き継ぐ会」と「希望のまち東京をつくる会」。市場関係者と市民270人が参加し、発言に耳を傾けました。
講演では、弁護士で希望の街東京をつくる会代表の宇都宮健児さんが、小池都知事の情報公開が後退していると指摘。築地市場仲卸・東京中央市場労働組合執行委員長の中澤誠さんは卸売市場の法改正による規制緩和を批判。建築エコノミストの森山高至さんは「食と職の街」について、1級建築士の水谷和子さんが「土壌汚染対策」について講演しました。
パネルディスカッション「豊かな『富』を育む築地を未来へつなぐために」では、司会を文化人類学者の中沢新一さんが務めました。
中沢さんは基調発言で「日本文化の基礎は海民文化だ。築地には集積されている」「グローバリズムが各国固有の文化を破壊する。日本文化を根底から壊す」と述べ、それとのたたかいを呼びかけました。
東京都側の仲卸業者への「圧力」が問題になり、「築地女将さん会」の山口タイ会長は「『そろそろ小池さんの意見を聞いて交換条件を言った方がいい』といってくる人もいるが、最後の最後まで一人になっても頑張る」と発言し拍手に包まれました。