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2017年9月22日(金)

国連総長「被爆者が推進力」

核兵器禁止条約 署名式

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写真

(写真)核兵器禁止条約の署名式で演説する国連のグテレス事務総長(右から3番目)=20日、ニューヨークの国連本部(池田晋撮影)

 【ニューヨーク=池田晋】「ここに核兵器禁止条約の署名開放を宣言する」―。20日午前8時すぎ(日本時間20日夜)、国連本部の一室でグテレス事務総長の演説によって始まった署名式は、7月の条約採択時の熱気を再びかみしめるように、1カ国が署名するたびに拍手で包まれました。

 国連総会で各国首脳による一般討論演説が続く中で開かれた式には、40カ国以上の首脳・外相級らが出席し、順番に条約に署名。初日に50カ国が署名したことで、条約発効の要件となる50カ国以上の批准へ一気に現実味を増しました。

 式では、核廃絶に向けて達成すべき新たな課題とともに、同席した被爆者への熱烈な賛辞が語られました。

 グテレス事務総長は演説で、市民社会の重要性に触れる中で、「英雄的な」広島と長崎の「ヒバクシャの証言がこの条約交渉に感動的で、道義的な推進力をもたらしてくれた」と称賛しました。また、核廃絶に向け、「対話、橋渡し、実践的手段が必要だ」と述べ、保有国と非保有国との分断を乗り越える必要性を指摘しました。

 コスタリカのソリス大統領は、「核兵器根絶という21世紀の主要目標を実現するため、この機運を押し広げ続けることが重要だ。人類は核廃絶を待望している」と述べ、歴史の針路をつくったと強調しました。

 赤十字国際委員会(ICRC)のマウラー委員長は、条約を「核なき世界に向けた道を照らす、全人類の光」だと称賛。条約は、一夜にして核をなくすものではないが、「いかなる開発・近代化・実験・威嚇も全く容認できないというメッセージを全ての人に送るものだ」と語りました。

 市民社会を代表して演説した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のフィン事務局長は、被爆者のこれまでの努力を称賛。奴隷制廃止や女性参政権など、歴史上重要な一歩はいつも対立の結果勝ち取られてきたとし「誰かが勇気を持ち、先導しなければならない」と次の一歩への決意を語りました。

署名50カ国

 20日、国連の核兵器禁止条約に署名した50カ国は以下の通りです。

 ブラジル、中央アフリカ、チリ、コモロ、コスタリカ、ガイアナ、キリバス、パラオ、サモア、南アフリカ、ツバル、アルジェリア、オーストリア、バングラデシュ、カボベルデ、コートジボワール、キューバ、コンゴ共和国、バチカン、ホンジュラス、アイルランド、リヒテンシュタイン、マラウイ、マレーシア、メキシコ、ネパール、ナイジェリア、サントメ・プリンシペ、パレスチナ、フィジー、タイ、トーゴ、バヌアツ、ベネズエラ、インドネシア、パナマ、エルサルバドル、ニュージーランド、ペルー、ウルグアイ、パラグアイ、コンゴ(旧ザイール)、エクアドル、ガンビア、ガーナ、グアテマラ、リビア、マダガスカル、フィリピン、サンマリノ


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