2017年10月30日(月)
「北」非核化は対話で
日本平和大会 国際シンポで議論
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「非核平和の北東アジアの展望を考える」をテーマにした日本平和大会の国際交流シンポジウムが29日、山口県岩国市で開かれました。国連安保理決議や国際世論を無視して核・ミサイル実験を繰り返す北朝鮮の脅威を口実に安倍政権が日米軍事同盟の強化を狙う中で、非核平和の北東アジアをどう実現するかについて議論しました。
2人のパネリストが発言しました。
韓国・参与連帯のパク・チョンウンさんは、「朝鮮半島で軍事衝突が起きれば人々の安全が脅かされるとだれもが認識している。圧力と制裁だけでは最悪の事態を引き起こす。危機状態が続くことは全く利益がない」と述べました。
米韓軍事演習の中止と同時に北朝鮮の核・ミサイル実験の凍結を行う提案が出ていることなどに触れ、「危機回避のために平和の提案を行うべきだ」「核兵器禁止条約の採択に向けて行われた努力と同じような熱意で努力しよう」と強調しました。
日本平和委員会常任理事の川田忠明さんは、米朝間の不測の事態を避けるには直接対話が必要だと述べ、米国の識者からも「無条件での対話」を求める声が出ていると紹介。「朝鮮半島の非核化を実現するには核兵器禁止条約で迫ることが大事だ」と強調しました。
討論では、北東アジアの平和のために市民レベルの交流をどう進めるかなど議論。北朝鮮のミサイル発射で、日本でJアラートが各地で鳴ったことに質問が出され、パクさんは「日本はあまりに過敏だ。南北では対話の経験があるため、韓国ではそれほど過敏に対応していない」と語りました。