2017年11月14日(火)
医療基本法 制定ぜひ
田村副委員長 運動拡大訴え
都内でシンポ
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“医療の憲法”である医療基本法をつくろうと、12日に東京都内でシンポジウムが開かれ、日本共産党の田村智子副委員長・参院議員が基本法制定に向けて「国会内で議論を起こしたい」と訴えました。患者団体「患者の声協議会」など3団体の共催で6与野党・会派の議員が参加し、約70人が集まりました。
協議会の埴岡健一副代表が「政治の力で早期制定を」とあいさつしたのに続き、各党議員らが、憲法で定められた「生存権や幸福追求権を具現する」基本法について、▽患者の権利▽負担と給付▽国民の責務―などを論点に意見表明しました。
自民党の古川俊治参院議員は、財政難で「80歳代後半まで働かないと(財政の)収支が合わない。財源抜きに基本法はつくれない」と述べました。
田村氏は、政府の徹底的な社会保障抑制に対し、「財政論だけで社会保障を議論してはいけない」と指摘。高すぎる国民健康保険料や医師・看護師不足の実態をあげ、患者を経済的事情などで医療から排除しないことや、安全な医療提供体制の確立を基本法で明確にすべきだと主張し、能力に応じた負担原則を貫くことで社会保障の財源がつくれることを説明しました。
参加者から、基本法で「健康増進」などを国民の責務とする考えに対し、自己責任論につながると懸念する意見が出ました。田村氏は「権利の裏腹で義務を課すのは違う。権利を行使する力を国民がどう持つかの議論が大切です」と述べ、基本法制定の運動を広げる意義を訴えました。