2017年12月9日(土)
馬生産農家の振興ぜひ
紙氏質問 改正競馬法が成立
参院本会議
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日本中央競馬会から地方競馬全国協会への資金交付の5年延長などを盛り込んだ競馬法改正案が8日、参院本会議で全会一致で可決・成立しました。日本共産党の紙智子議員は7日の参院農林水産委員会で質問し、馬の生産農家の窮状を示すとともに生産振興対策を求めました。
農水省は同法の「競走馬生産振興事業」の効果について優良種牡馬や繁殖牝馬の導入などに役立っていると述べましたが、紙氏は馬産地である北海道日高地方では、2016年までの5年間で生産農家が100戸、生産頭数で200頭減少するなど農家の経営は改善していないと指摘。「施設・機械整備の支援、新規就業者確保など切実な声にどう応えるのか」とただしました。農水省の枝元真徹生産局長は、新規参入者への研修や生産基盤整備への補助など実施しているとして「生産者の要望を踏まえ、どういう支援をするか考えたい」と答弁しました。
紙氏は、北海道浦河町で障害児・者、高齢者を対象に精神や身体の回復効果がある「乗馬療育」(ホースセラピー)が取り組まれていると紹介し、「新しい馬の文化、魅力を引き出す研究・普及をすべきでは」と提案。斎藤健農水相は、今年度から始めた引退競争馬の「多様な利活用推進事業」ではホースセラピーが重要な手段だとして「各分野と連携して後押ししたい」と述べました。