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2018年1月27日(土)

安倍政権の暴走 転換迫る

国政私物化、経済・健康の格差拡大、「トランプ第一」、9条改憲

参院本会議 小池書記局長が代表質問

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 日本共産党の小池晃書記局長は26日、参院本会議で代表質問を行い、国政私物化をはじめ、安倍政権が5年間で深刻化させた貧困・経済格差や「健康格差」の問題をただすとともに、「働き方改革」、沖縄米軍基地、世界でも異常な「トランプ・ファースト」の姿勢、憲法9条改定への暴走を厳しく追及しました。(質問全文)


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(写真)代表質問する小池晃書記局長。奥は安倍晋三首相ら=26日、参院本会議

 小池氏は、アベノミクスで最も恩恵を受けたのが株高で潤った超富裕層だと述べ、上場企業の大株主上位300人の保有時価総額が5年間で25・2兆円へと2・7倍に膨れ上がったと指摘しました。

 経済格差が広がるもと、低所得者や不安定雇用の人ほど疾病・死亡のリスクが高まる「健康格差」が拡大している問題をあげ、「低所得の高齢者と、高所得の高齢者では、死亡率が3倍違う」との民間調査を紹介。「健康格差」をいっそう拡大しているのが、安倍政権による労働法制改悪や社会保障切り捨てだと告発し、社会保障の自然増削減を中止して、大企業・富裕層に応能負担を求める税制で財源を確保すべきだと求めました。

 雇用問題では、政府の「働き方改革」が、残業時間の「上限規制」といいながら月100時間まで認める「過労死の合法化」にほかならないと批判。また改定労働契約法によって今年4月から、有期雇用で通算5年以上働いた労働者が無期雇用に転換できる権利が生まれるものの、無期転換を避ける脱法行為が自動車大手などで横行しているとして「脱法行為を許さない厳格な指導、抜け穴をふさぐ法改正を」と迫りました。

 安倍晋三首相は「望ましくない事案は労働局で指導を行う」と答弁し、法改正は「施行状況を監視しつつ対応する」としました。

 小池氏は、安倍首相のトランプ米大統領に対する無批判な追従姿勢をあげ、世界の主要国がトランプ政権と距離を置くなか、「世界でも異常な『トランプ・ファースト』の外交でいいのかが問われている」と指摘しました。

 北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐっては、安倍首相が、先制的な軍事力行使も「選択肢」に含める米国を公然と支持していることを批判。北朝鮮に核放棄を迫る大きな力になるのが核兵器禁止条約だとして、「『核抑止力論』と決別し、核兵器を法的に『禁止』し、『悪の烙印(らくいん)』を押すことによって、核兵器『廃絶』に進もうという最も抜本的、現実的な道を示した歴史的条約への参加こそ、唯一の戦争被爆国の政府の責務ではないか」とただしました。

 安倍首相は北朝鮮問題で「『全ての選択肢がテーブルの上にある』との米国の立場を今後も支持していく」と言明。核兵器禁止条約にも「参加できない」と背を向けました。

 9条改憲を狙う安倍首相に対し、小池氏は「9条が日本の平和と安全に役立っている」との回答が8割を超えた世論調査(NHK、昨年3月)に言及。改憲に執念を燃やす首相の姿勢を、憲法99条の「憲法尊重擁護義務」に反すると批判し、「多くの国民が憲法9条に高い価値を見いだしている」「市民と野党の共闘を広げ、安倍政権による9条改悪発議を許さないため全力をあげる」と表明しました。


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