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2018年1月30日(火)

ホロコースト犠牲者追悼国際記念日

人種差別・暴力を非難

国連総長 政治指導者に懸念

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 第2次世界大戦中のナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)犠牲者を追悼する国際記念日の27日、グテレス国連事務総長らは声明で、人種差別、暴力、事実に基づかない主張などが政治指導者にも広がっていることに懸念を示し、ホロコーストの過ちを繰り返さないよう呼び掛けました。(島田峰隆)


 グテレス国連事務総長は、ホロコーストの犠牲者は600万人にのぼると強調。今でも反ユダヤ主義や偏見が根強く残っているとし、「ネオナチや白人至上主義の団体が極端な憎しみの提供者になっている」と非難しました。

 特に「卑劣な見解が社会と政治の周辺部ではなく主流へと移ってきている」と懸念を示し、教育などを通じて「憎しみの常態化とたたかおう」「人種差別と暴力には素早く、明確に、決定的に抗議する責任をだれもが持っている」と訴えました。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)のアズレ事務局長も同日の声明で、「ナチスの恐怖から70年以上がたったいま、歴史を伝えることはこれまでになく重要になっている」と強調。歴史を書き換える動きや憎しみをあおる動きとのたたかいを呼び掛け、「真実を語ることで事実のねじ曲げに反対することができる」と指摘しました。

 ポーランド南部オシフィエンチムのアウシュビッツ強制収容所跡では同日、収容所の生存者らも参加して追悼式典が開かれ、二度とホロコーストのような事態を起こさせない決意を新たにしました。

 欧米各地で民族排外主義的な極右勢力が伸長しています。昨年は、ドイツで反移民・難民を主張する極右政党が戦後初めて国会に議席を獲得し、オーストリアでは極右政党が政権入りしました。また米国のトランプ大統領は昨年8月、同国南部で起きた白人至上主義者によるデモと暴力をめぐり、人種差別主義者とそれに抗議する人々を同列視する発言をしました。


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