2024年3月22日(金)
能登半島地震 農漁業被害 支援を
紙氏、踏み込んだ対策求める
参院農水委
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日本共産党の紙智子議員は21日の参院農林水産委員会で、能登半島地震で深刻な被害が生じた農林水産業について、復旧に向けて踏み込んだ支援を求めました。
紙氏は、3月上旬に訪問した能登町と輪島市は水路の崩壊などで田植えができる状態ではなく、5月末ごろまでには水を確保したいとの声が上がっていると指摘。「仮設パイプライン設置などの対策が急がれる」と求めました。農水省の長井俊彦農村振興局長は「査定前着工事業を活用し、応急的に設置が可能だ」と述べ、被災自治体への周知を図る考えを示しました。
紙氏は、水を確保できても水田に亀裂や水漏れがあれば、水が張れず田植えができないと指摘。東日本大震災時には被災農家の経営再開に向けた支援事業があったとして、「作付けのために努力する生産者の支援」を求めました。
漁業への被害を巡っては、県管理の港湾は国が災害復旧事業を代行する一方、市町村管理の漁港は代行する制度がないと指摘。「支援に差が出ないよう対策が必要だ」と求めました。坂本哲志農水相は、激甚災害指定され財政措置も行われているとして「差は出ない」と強調しました。
さらに、紙氏は沈没、転覆した漁船が新潟に流れ着いたとし、東日本大震災の時には災害廃棄物として処理されたと指摘。環境省の飯田博文審議官は「原則として事業者の責任だが、所有者が特定できない場合などは災害廃棄物の対象となる」と答えました。