2024年4月13日(土)
機能性表示食品 廃止に
参院委 倉林氏「制度は欠陥」
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日本共産党の倉林明子議員は12日の参院消費者問題特別委員会で、機能性表示食品として届けていた小林製薬の紅麹(べにこうじ)サプリメントに健康被害が相次いでいる問題をただしました。機能性や安全性の科学的根拠が不十分な機能性表示食品制度を継続した結果だと指摘。政府が機能性と安全性を確認せず、事業者まかせにする同制度は廃止するよう求めました。
倉林氏は機能性関与成分についての買い上げ調査結果を質問。消費者庁の依田学審議官は調査品目数が444件で、関与成分が記載通りに含有されていなかった件数が6件でうち撤回が1件だったと明らかにしました。倉林氏は「届け出は8000件を超えているが、検証されたのはわずかだ。機能性の事後検証がきわめて不十分だ」と指摘しました。
倉林氏は、2018年3月届け出済みの機能性表示食品1124件の健康被害の情報収集体制と健康被害の聞き取り調査について追及。依田審議官は「体調不良等の苦情を含む健康被害専門のスタッフが5人以下が8割を占める」と答えました。
倉林氏は、健康被害情報の聞き取り件数ゼロが62・7%だと指摘し、「ほとんどつかめておらず、健康被害を把握する体制がないことが明らかになった」と強調。「機能性や安全性が政府として確認できず、このまま流通させていいのか。機能性表示食品制度の欠陥を認め、制度そのものを廃止すべきだ」と主張しました。