2024年4月27日(土)
賃上げ担保にならず
倉林氏 リスキリングで批判
参院厚労委
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日本共産党の倉林明子議員は25日の参院厚生労働委員会で、岸田政権が進める「三位一体労働市場改革」に盛り込まれたリスキリング(学び直し)は、構造的な賃上げの担保にはならないと批判しました。
雇用保険法改定案は、新たに基本手当に相当する給付として「教育訓練休暇給付金」を創設します。教育訓練のために無給の休暇を取得した場合に支給されるため、事業主は負担なく一定の生活保障付きの教育訓練を労働者に受講させることができます。
一方で、大企業では人事評価制度によって、降格・賃下げが横行している実態があります。倉林氏は「現場の実態を踏まえれば、事業主は教育訓練の成果を低く評価し、処遇の引き下げなどによって、解雇せずとも労働者が自ら退職を選ばざるをえないよう追い込むことが可能になるのではないか」と質問。武見敬三厚労相は「人事評価制度の乱用は問題だ」と答弁しました。
倉林氏は「教育訓練休暇給付金」は基本手当に相当する給付のため、自発的な離職を迫られた労働者は失業給付も受け取れないと指摘。リスキリングが労働者にとって不利益になる重大問題だと批判しました。