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2024年5月9日(木)

インド太平洋全域で米軍と連携するもの

防衛省設置法等改定案 山添氏追及

参院本会議

写真

(写真)質問する山添拓議員=8日、参院本会議

 陸海空自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」創設などを盛り込んだ防衛省設置法等の改定案が8日の参院本会議で審議入りしました。日本共産党の山添拓議員は、自衛隊の統合作戦司令部が米西海岸沖からインド西部を含むインド太平洋全域で米軍と連携し、共同で作戦に対処できるようにするつもりかと追及しました。

 山添氏は、自衛隊の統合作戦司令部設置に合わせ、米国が在日米軍の司令部機能強化の調整に入ったとする報道に言及。米インド太平洋軍の司令部を米軍横田基地(東京都福生市など)の在日米軍司令部に移転し、作戦や指揮統制を担わせる計画ではないかと指摘し、「東京に日米の司令部機能が集中し、米軍との『シームレス(切れ目のない)な統合』の結節点となれば、攻撃する側にとって標的とする口実になる」と警告しました。

 木原稔防衛相は、「日米同盟の抑止・対処力が一層強化されることになるため、リスクは高まらない」などと強弁しました。

 さらに山添氏は、政府が従来国会答弁で自衛隊が他国の軍隊の指揮下で武力を行使することは「自衛のための必要最小限度の範囲を超えるもので憲法上許されない」としてきたと指摘。木原防衛相が「日米で緊密に連携する、指揮統制のあり方も連携の強化を高めていく」と述べていることに対し、日米が「緊密に連携」した指揮統制の下に共同対処すれば、武力行使は一体化するとして「自衛隊の武力行使が必要最小限度の範囲を超えない保障はどこにあるのか」とただしました。

 木原防衛相は、国会答弁に変更はないとし、「自衛隊の活動は憲法や国内法に従って行う」と述べましたが、その保障については答えませんでした。


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