2024年5月12日(日)
失業給付を改善せよ
倉林氏 改定法成立 共産は反対
|
改定雇用保険法が10日の参院本会議で、自民、公明などの賛成多数で可決、成立しました。日本共産党とれいわは反対しました。
日本共産党の倉林明子議員は9日の参院厚生労働委員会で、雇用保険制度を抜本的に見直すよう求めました。
日本の失業手当の給付率は2割台を推移し、経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中31番目です。倉林氏は給付率が低い要因の一つに、受給資格の厳格化があると指摘。被保険者期間の要件を離職前2年間に12カ月以上から、同1年間に6カ月以上に見直すよう求めました。
正当な理由がない自己都合退職の場合の給付制限が低賃金の再就職を増やしていると指摘。「非正規労働者の権利実現会議」の失業手当に関するアンケートでは雇用期間の満了という離職理由が最も多く、有期雇用労働者が自己都合退職扱いとなっている実態を紹介しました。
さらに、現在の失業手当給付額と給付日数は低賃金、短時間労働者の失業補償としてあまりにも低い水準だと指摘。失業時の生活保障という役割を機能させるために、給付制限の廃止と、基本手当日額と所定給付日数の大幅な引き上げを求めました。
倉林氏は、短時間の非正規雇用で働く女性はダブルワーク・トリプルワークで働く人が多く、女性の世帯収入に対する貢献度は3~4割に達しており、女性の失業は世帯の困窮に直結する問題だと指摘。コロナ禍で女性の非正規雇用の失業が顕在化し、女性不況と言われた教訓を踏まえ、失業給付のあり方もジェンダー平等の視点から見直すべきだと主張しました。