2024年6月15日(土)
労働者犠牲開発やめよ
自動車不正 田村委員長が批判
参院国交委
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日本共産党の田村智子委員長は13日の参院国土交通委員会で、トヨタなどの大手自動車5社による型式指定の不正申請事件は自動車製造のもっとも基本的な法律と国際基準に違反する悪質で重大な事件だとして、豊田章男トヨタ会長らの反省を欠いた発信は日本企業の信用をおとしめるものだと批判しました。
田村氏は「2016年にも三菱自動車による燃費不正事件がおき、17年に不正ゼロを掲げて道路運送車両法を改正した。しかし、その後もトヨタは20年発売のヤリスクロスで型式指定の不正をした」と指摘。「開発時間にゆとりがなく、ゆとりを無駄として排除し、開発企業や労働者に犠牲を強いて収益を上げてきたのがトヨタだ。この構造を変えなければ、また不正は起きる」と警告しました。
斉藤鉄夫国交相は「不正行為を根本から防止するためさらなる施策を講じる必要がある」と認めました。
田村氏は、不正車種の出荷停止でトヨタの大衡(おおひら)工場(宮城県)では派遣労働者が休業扱いになっているが、「今回は派遣先の自動車会社にのみ責任があることは明らかだ。休業扱いの派遣労働者の給与を100%保障するため、必要な費用を自動車会社が負担するとともに、派遣契約が解除されないようにすべきだ」と政府の対策を求めました。