2024年6月15日(土)
対馬丸と同じ過ちに
部隊展開の復路で住民避難
衆院安保委で赤嶺議員批判
|
日本共産党の赤嶺政賢議員は13日の衆院安全保障委員会で、政府が安保3文書に基づき、南西諸島への自衛隊の部隊展開と住民避難を一体で進めようとしている問題を明らかにし批判しました。
政府は昨年12月の関係閣僚会議資料で、自衛隊による空港・港湾の利用について、「状況に応じて必要な部隊を迅速に機動展開。併せて国民保護を実施」するとしています。
赤嶺氏が「同一の船舶・航空機を使用するのか」とただしたのに対し、木原稔防衛相は「機動展開の復路において、自衛隊の輸送力を用いて住民を輸送し避難させる」と認めました。赤嶺氏は「住民が攻撃にさらされる危険は増大する」と追及。木原氏は「帰りは空になり合理的だ」と開き直りました。赤嶺氏は、疎開児童らを乗せ撃沈された対馬丸が沖縄への部隊輸送を担っていた事実を指摘し、「同じ過ちを繰り返すことになる」と警告しました。
赤嶺氏は、米海兵隊の「遠征前進基地作戦」(EABO)に関し、住民避難の前に米軍が島々に展開する可能性を質問。防衛省の加野幸司防衛政策局長は「個別具体的に判断される」として否定しませんでした。赤嶺氏は「米軍が展開すれば攻撃対象になり、住民は取り残される」と政府の方針を批判しました。