2024年10月27日(日)
特別支援学校 教室不足は人権侵害
ぎゅうぎゅう詰めを解消へ全国交流集会
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「障害児学校のよりよい設置基準を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」は26日、東京都内で第13回全国交流集会を開きました。教室不足で悪化する教育環境と解消策について教職員や保護者らが話し合いました。
同会事務局の村田信子さんが報告。特別支援学校に通う児童・生徒は増え続けるなか、教室が足らず、一つの教室をカーテンで仕切るなどの「一時的な対応」で急場をしのいでいる学校が昨年10月で7476カ所に上り、2年間で352カ所も増えたと発言。学級の上限人数や校舎面積などを定めた「設置基準」(2022年度施行)は、既存の学校には「努力義務」であることから教室不足と過密化に歯止めがかかっていないと話しました。
全国の参加者が発言しました。「トイレが不足し、おもらしをしてしまう子がいる。廊下にはコピー機などの機材が置かれ、安全な環境とはかけ離れている」(埼玉県)、「教室はぎゅうぎゅう詰めで、人権侵害が常態化している。給食室も足らず、教員に給食が提供できない学校もある」(大阪府)、「医療的なケアが必要な子のすぐそばで知的障害の子が走り回り、ひやひやしている」(宮城県)といった声が出されました。
「設置基準をいかし特別支援学校の教室不足解消を求める請願署名」を広げていこうと話し合いました。
日本共産党の田村智子委員長ら国会議員がメッセージを寄せました。