2024年10月30日(水)
女川原発再稼働
「命無視 愚かな行為」
抗議と中止要求 宮城
原発ゲート前
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東北電力が女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)を再稼働する29日、再稼働着手を前に周辺住民や差し止め訴訟をたたかう原告らが、女川町の同原発前で抗議行動をし、中止を求める申し入れを行いました。
東北電力は申し入れ書を受け取らず、参加者は口頭で読み上げました。
抗議行動を呼びかけた「女川から未来を考える会」の阿部美紀子代表は、「地震多発の日本には原発建設の適地は一つもない。声を大にして原発反対を繰り広げ、原発を止めていきましょう」と話しました。
女川原発差し止め訴訟の原伸雄原告団長は、実効性のない避難計画のもとで再稼働をしてはならないと訴えて裁判をたたかってきたと述べ、「判決前に再稼働に踏み切る東北電力の電力事業者としての責任や矜持(きょうじ)を疑う。この危険な原発をなくすまで力を合わせよう」と話しました。
福島県郡山市から参加した女性(71)は「福島第1原発事故で大変な思いをして、今も帰れない人がたくさんいる。また事故が起きれば、同じことの繰り返しになってしまう。それは私たちにとっては最悪な状況なので再稼働を止めたい」と語りました。
東北電力本店前
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東北電力が女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)を再稼働した29日の午前と午後、市民有志が仙台市青葉区の東北電力本店前に集まり、再稼働への抗議行動に取り組みました。
有志によりSNSで行動が呼びかけられ、多くの市民が参加しました。参加者は「止めよう女川原発再稼働」と書いた横断幕を掲げ、「女川原発絶対反対」や「女川原発再稼働反対」のボードを持って本店前の歩道に立ち、「再稼働を中止しろ」と唱和しました。
抗議行動に初めて参加したという男性(72)は「妻の実家は福島第1原発から30キロ圏内にありましたが、転々と避難を余儀なくされ、今は仙台市に落ち着きました。再稼働される原発はその原発と同タイプ(沸騰水型軽水炉)で、大きな地震が来れば事故原発では今も放射能漏れの危険性もあります。命を無視した再稼働は愚かな行為です」と批判しました。
知人に誘われ参加したという仙台市太白区の女性(82)は「東日本大震災以後、『人間に原子力は扱えない』と原発再稼働反対に取り組み、今日の再稼働はいたたまれない思いです。原発をやめて、電力は再生可能エネルギーで賄うべきです」と話しました。
午前中の行動には、日本共産党の大内真理前県議が参加しました。