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2024年11月4日(月)

きょうの潮流

 日本語をきちんと処理できるコンピューターを開発すべし。ある衆院議員が2008年6月、HPでこう主張しました▼例えば、「わたなべ」さんには渡辺さんだけではなく渡邊さんも渡邉さんもいます。「さいとう」さんもしかり。「手書きで書かれた戸籍の字の中には、一般的な漢字によく似ているけれど異なる字、大変珍しいけれど確かに漢字として存在する字もあればくずし字や単なる書き間違いもあります。違う字ならばコンピューター上できちんと違う字として認識され、表示されるようにしなければなりません」と▼投稿から16年が過ぎ、デジタル化の象徴である「マイナ保険証」が医療現場で混乱を引き起こしています。その原因の一つが漢字表記の揺れです。名前や住所に使われている漢字が認識できず、医療機関などのオンライン資格確認で黒丸が表示されます▼政府は来年5月に改定戸籍法を施行し、戸籍上の氏名の漢字に振り仮名を当てることで解決しようとしていますが、読み仮名の確定までには少なくとも1年かかります。住所に関してはお手上げ状態です▼冒頭の衆院議員とは河野太郎氏です。岸田政権でデジタル相に就任。23年6月の会見でも「これは日本のデジタル化の大きな課題」と認めています▼「マイナ保険証」のトラブルが減らない要因は、根本的な問題解決を先送りして、マイナンバーカード普及と保険証廃止を急いだからです。12月2日の新規発行停止まで残り1カ月。保険証は存続させるべきです。


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