2024年11月22日(金)
宮城4病院移転 一部撤回
知事表明 利用者らの要望実る
宮城県が精神医療センター(名取市)の富谷(とみや)市移転を計画していた問題を巡って21日、村井嘉浩知事が県議会冒頭で、計画を撤回しセンターがある名取市内で建て替える考えを表明しました。
移転計画は、名取市にある同センターを約21キロ離れた富谷市に移転し、東北労災病院と合築するもの。村井知事が強引に進めてきた4病院再編・移転構想の一角です。
利用者や関係者、地域住民はこれまで、名取市内での建て替えを繰り返し要請。13日には、県内の精神医療関係者らで構成する精神保健福祉審議会が全会一致で「名取市内での建て替えが妥当」と決議しました。
議会に合わせて同日、4病院再編・移転に反対する市民団体が県庁前でスタンディング。名取市内での建て替え決定が伝えられると拍手が湧きました。
「地域医療を守る共同行動みやぎ連絡会」の岩倉政城代表は、「県の愚策で精神医療センターは4年間宙づりに置かれた。4病院移転に反対し、白紙撤回させるまで頑張りましょう」と呼びかけました。
日本共産党の金田もとる、ふなやま由美両県議は「粘り強い運動が県政を変え、知事に現地での建て替えを決断させた。非常に大きな成果だ」と強調。引き続き東北労災病院の現地存続、県立がんセンターと仙台赤十字病院統合の撤回へ取り組んでいくと訴えました。