2003年、世界の諸国政府と国民の強い反対を無視してアメリカがはじめたイラク戦争。大義なき侵略戦争は失敗し、ついに完全撤退することになりました。 もはや世界は、大国が武力でとりしきれるような時代ではありません。 米軍ホームページから |
広島と長崎に投下された原子爆弾は、100万度をこえる火球となり、強烈な熱線と放射線、秒速数百メートルの爆風で、街も人も一瞬のうちに焼きはらいました。 ノーモア・ヒロシマ、ナガサキ─これは、私たち日本国民の悲願です。 原爆投下後に焼け残った広島県物産陳列館は、いま原爆ドームとよばれている |
世界には、いま平和の共同体が大きくひろがっています。 紛争の平和解決、武力行使の禁止をうたう東南アジア友好協力条約は、世界人口の57%の地域にまで拡大。ヨーロッパ連合(EU)、アメリカも参加を検討しています。 =25カ国37億人が参加する東南アジア友好協力条約 |
「原子爆弾の出現」は「文明が戦争を抹殺しなければ、やがて戦争が文明を抹殺する」危険を増大させている。だから、戦争放棄をきめた9条に「重大な積極的意義」がある─1946年、当時の日本政府が発行した『新憲法の解説』は、こうのべています。 (米国科学者連盟HPから、09年4月2日現在) |
長らく“アメリカの裏庭”とよばれた中南米で、巨大な変化が大陸をおおっています。 2008年12月に、創設がきめられた中南米・カリブ海諸国機構には、アメリカとカナダをのぞく33の国が参加。アメリカいいなりからぬけだし、自主的な国づくりがはじまっています。 =33カ国が参加する中南米・カリブ海諸国機構 |
「核を持つ国として、そして核兵器を使用したことがある唯一の国として、米国には道義的な責任がある」─オバマ米大統領は、歴代大統領ではじめて原爆投下に関する責任にふれ、「核兵器のない世界」をめざすことを公式に言明しました。 4月5日、チェコの首都プラハで演説したオバマ大統領=ロイター |
カナダの大学のプロジェクトチームは、“武力紛争が増大しているというのは錯覚だ。実は米ソ対決がなくなってから、世界の武力紛争は確実に減っている”と発表しました。 国際紛争は話しあいで解決する─世界はまちがいなく、この方向で変化しています。 (『2005年人間安全保障報告─21世紀の戦争と平和』カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学のプロジェクト) |
日本共産党の志位和夫委員長は、オバマ演説を歴史的意義をもつものとして歓迎し、大統領あての手紙(下)をアメリカ大使に手わたしました。 手紙は、オバマ大統領に核兵器廃絶の国際条約をむすぶために、積極的なイニシアチブを発揮することを強くもとめています。 |
ところがわが国では、「海賊対処」などとして自衛隊を海外に送り出す、沖縄の米軍基地を強化し、横須賀の米原子力空母の母港としての役割を強める、グアム基地強化に日本国民の税金をつぎこむ、「集団的自衛権」が行使できるように憲法解釈を見直し、あわよくば9条そのものを改悪する─日本を「海外で戦争をする国」にする動きが強められています。 私たちは、世界と時代の流れに逆らう動きに反対です。 侵略戦争はやめる。広島・長崎の悲劇をくりかえさせない─憲法9条は、この痛切な反省と、「世界中の人びとが平和に生きる権利をもっている」という確信の上に生まれました。 戦争や、武力にものをいわせるやり方はやめる。国際紛争は話し合いで解決する─世界は、9条のしめすこの方向で動いています。今こそ、地球上から核兵器をなくし、9条をまもり生かすときです。 |